https://barbara-themovie.com/「ばるぼら」
手塚眞監督、2020
2021年2月27日(土)、手塚監督が柏のキネマ旬報シアターに来ました。「ばるぼら」と「白痴」の上映でトークショーが行われました。「ばるぼら」は先週から公開されましたが、足が腫れてしまったために行けませんでした。これは、この機会に行きなさいという意味だったのかもしれません。
「ばるぼら」の上映前に監督のトークショーがありました。映画のストーリーに関する話はネタバレになるので巧妙に避けられていましたが、それでも上映前に監督自らの思いや原作者である手塚治虫のことをうかがいしれたことは、「ばるぼら」を観る上で有難いことでした。
原作の漫画は読んだことがあります。しかし、もはや詳しくは覚えていません。そのくらいの距離感が映画を観る上ではとてもよかったと思います。原作に引っ張られてしまうと、さまざまなアレルギーを起こしてしまいそうだから。そうでなくても、これまで見聞きしてきた幾つかのことが思い出されて、かつてのナントカみたい。とか、カントカ思ってしまいます。そのように思わせる力があるということなのかもしれませんが、そちらに引っ張られないように自分に注意喚起をしながら観ていました。こんなことは珍しいことです。自分の中に沈殿していた様々ことが蘇ってきて、困りました。
さて、映画ですが、手塚眞さんの作品を観たのが初めてだったので、とても驚きました。それは嬉しい驚きです。ぼくは、絵を魅せる映画が好きだと改めて思いました。極端に言えば、素敵なワンシーンとそれにがっちりとハマるサウンドトラックがあるだけでもいいです。それがあって、物語が展開されれば、たぶん、それだけで満足してしまうのだと思いました。ですから、キネマ旬報のアプリでの鑑賞記録の評価点は、いつも高くなってしまいます。
この映画では、撮影監督のクリストファー・ドイルと音楽担当の橋本一子に惹かれました。現代に造られたジャズなのだと思いますが、どこか懐かしくしかし、昔には聴いたことがないものだったろうと思います。映像と音の絡まりあいが、実は主役を演じる二人の関係性よりももう密で怪しいものであるのかもしれません。などと、あくまでも個人的な感想を述べて、終わりにします。
最後に、トークショーで質問すればよかったと後悔しました。橋本一子の音楽は手塚眞にどのような刺激を与えているのか?岡野玲子作品を映画化する考えはあるのか?などを。
posted by KAZZ Satoh at 11:57|
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