「日本という国」
小熊英二著、よりみちパン!セ、理論社刊
この本は江戸から明治に変わるときに何があったのか?そして、第二次世界大戦が終わった後に何があったのか?が、中学生年代に向けて分かりやすく書かれています。
思春期と呼ばれるビビッドな年代に向けて書かれる「よりみちパン!セ」です。将来の日本を何らかのかたちで背負う人々へのメッセージです。どの本も楽しくかつ慎重に創られています。
そのことを踏まえて読みました。ぼくは、自分が愚かであったことを認めました。今まで「何となく」江戸の良さに目を向け、何となく感情的に明治を訝しげに見ていました。戦後の日本のあり方についても同様だったかもしれません。
でも、明治という時代を見つめるとき、せめてこの本くらいは読まないと批判もできないと思いました。反省しています。
福沢諭吉という人物がどれだけ優れているかも分かりました。そして、明治がどういう状況にあったのか?世界の中で。ということも改めて考えました。そこで、福沢の思考はどこへ向かったのか、も見えました。
しかし、それは、良くも悪くも「出来すぎる人」の思考だったように思えます。
そして、戦後。
アメリカ合衆国に「大国の都合」が見えます。それは、中東のコントロールを放棄した大英帝国にも共通する「都合」のように思えます。戦後には吉田茂がいました。
この本は、注意深く書かれています。なぜなら、右でも左でもない路線を歩むよう務めていると思えるからです。事実を事実として客観的に並べる努力をされたのではないでしょうか。文章量が少ないので、これは大変な作業だったようにも思えます。
これも買ったほうがいいかもしれません。お年玉を貰える年齢ではありませんが、正月に買うかもしれません。
今年最後の「まちづくり関連本」は、この本です。あと、数時間で2006年が終わります。









