2019年05月15日

まちづくり関連本、など 1590 小泉𠮷宏

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「大掴源氏物語 まろ、ん?」
小泉𠮷宏著、幻冬舎、2002

ハックルベリーブックスで「ふくろう展」が開かれましたが、そこで見つけました。源氏物語を全編読みとおす機会は、これを逃したらなくなると思いました。逃したとて自分の人生が大きく変化するわけではなかろうと思いますが、読みとおせば偏見めいたものは解消されるのだろうと思いました。

果たして、なかなかに凄い本だと思いました。帯の裏表紙側には「構想6年、制作3年」とあります。これが2002年に出版されていることを思うと、著者の小泉さんにとっては世紀をまたいでの仕事だったのでしょう。各帖を8コマに収めるだけでなく、解説的なページがあります。これが有難いと思いました。8コマだけの展開だと、源氏物語をよく知らない自分は、おそらくさらに別なる誤解をしていたかもしれません。

半分くらいまで読んでいるときは、この物語は「貴族階級の美女図鑑」的なものだろうかと思っていました。読者は当時の情勢たちでしょうから、読者受けするには素敵な男性はどちらかというと記号的に描き、むしろ読者が共感できるモデルが個別に描かれているのだろうと思いました。なんだか「平安版ビバリーヒルズ青春白書」とか、訳わからない言葉が浮かびました。

しかし、後半を読み進めると光源氏が年をとり、やがて亡くなります。物語は光源氏亡きあとまで描かれています。紫式部はどうして、このような展開を描いたのでしょう。これもヘンな例えですが、漫画の連載が思いほか好調で、長続きして主人公が死ぬところまで描いてしまった。それでも好評なので、亡き後の物語まで描くことになった。というようなものだったのか?などと、またもやアホなことを思いました。余談ですが「あぶさん」はあそこまで長く続ける思いがあったのか?などと思ったりします。

光源氏は超イケメンな印象は変わりませんが(たとえ、漫画で栗に描かれてあっても)、結構ふられていることをしりました。様々な事情からのことですが、こういうあたりも平安からのロングセラーな理由なのでしょう。光源氏に限らず殿上人たちが様々に苦悩しています。こういうくだりはあらすじ的なものでは掴み切れないでしょう。となると、どなたかの現代語訳に手を出しましょうか、、、最近は角田光代さんも執筆されていますし、、、ハマる人は、現代語訳の比較もするのでしょうね。
posted by KAZZ Satoh at 10:44| Comment(0) | 関連モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする