2005年06月09日

まちのたね 050066 龍子の思惑(大田区)

A050608 川端龍子記念館 004.JPG

大田区に龍子記念館という小さな美術館があります。画家の川端龍子が設計した美術館と住まいが大田区によって管理されています。ここで、龍子所蔵の葛飾北斎画による富嶽三十六景+裏不二十景の合計46点が展示されています。ぼくは、tsukinohaさんと言う方のブログで知りました。
 龍子が設計したのは、昭和37年。美術館の完成が、翌38年とのことです。ぼくが生まれたのが、37年暮れ。同年代です。
 美術館は、?マークみたいなプランです。これは、竜の落とし子を模したそうで、写真のように中庭を抱いています。自然を取り込むことがテーマだったそうで、所縁のある伊豆の植生だそうです。龍子は、伊豆の自然を再現しただけなのでしょうか。ぼくには、すでに住宅地と化した馬込で自然を守る術(すべ)の実践、とも受け取れます。
 昔、建築家・原広司は、住宅に「都市を内胞する」と言いました(確か。。)。龍子は、自然を内胞しようとしたのかもしれません。都市空間では、それしかやりようがないのだ、と思ったように感じました。ちょっと、センチメンタルでしょうか。

 ちなみに「りゅうし」と読みます。ぼくは、美術館に入るまで、「たつこ」だとおもっていました。画家の肖像写真が、おじいさんだったので混乱しました。
posted by KAZZ Satoh at 10:07| Comment(3) | TrackBack(2) | 野帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。やっとこちらに辿り着きました。
展覧会ひとつきっかけに、いろいろな視点で意見を伺うことができるので、とても興味深く拝見しました。文士が住み着いていたころの馬込付近は、のどかな田園がつづいていたらしいです。昔のなごりがあるとしたら、メインの通り以外は道がくねくねしていて迷子になりそうなのと、民家に大きな樹木が多いことでしょうか。
Posted by tsukinoha at 2005年06月11日 05:47
 やっと行ってきました。自然の取り込み方は、当時の技術水準で決まったのでしょうね。今なら全開サッシュや天井まである大型開口部も自由自在なので内外の一体化はあたり前ですが、当時のRC造の水準ではガラスで中庭を見えるようにするのが精一杯だったのではないでしょうか。建物的には川端邸の天井が面白かったです。軒裏が網代になっていたり、玄関の天井にはひときわ大きく網代のパターンを組んでいたり。龍子だからタツノオトシゴという発想で美術館を建ててしまうなんて、おおらかで羨ましい限りです。
Posted by mizdesign at 2005年06月11日 10:06
tsukinohaさま。mizdesignさま。
 コメントとトラックバックありがとうございます。お二人のおかげで、再び浮世絵に興味を抱きました。昔、永谷園のお茶漬けをよく食べたものです。 広重のほうも見たいのですが、なかなかトウキョウに出る機会がありません。それよりも、来週はキクラデス・モードです。

tsukinohaさま。
 アクセスありがとうございます。トラックバックすれば苦労させずにすんだものを。オジサン化炭素中毒から、なるべく早く脱してトラックバックに再挑戦します。
 このブログは、地元を中心に何でも「まちのたね」にしてしまおうと企むものです。これからもコメントいただければありがたいです。 
Posted by 佐藤K(KAZZ Satoh) at 2005年06月12日 00:21
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