2017年05月17日

まちづくり関連本、など 1354

Aローマ人の物語 33.JPG

「ローマ人の物語 33 迷走する帝国[中]」
塩野七生著、新潮文庫、2008

いよいよ迷走が露わになってきました。そして、キリスト教徒の影も濃くなってきました。おそらく、ローマ軍団に対するなんとなくの嫌悪感のようなものは、キリスト教社会になった後のヨーロッパやアメリカの感覚がアジアの極東にまで影響を与えているのだろうと思いました。

塩野さんは、当時のキリスト教に対しての態度は冷静だと思いました。日本人だからこそ、一神教の民族でないからこそ、古代ローマと古代ギリシャを宗教観の影響なく眺めることができるというようなことをエッセイなどで書かれていますが、相対するキリスト教に対して敵意を持っているようにも思えません。もともとルネッサンスから出発しているからかもしれませんが、宗教としてのキリスト教という観点ではなく組織が抱え込んでしまう体質を憂う観点で見つめているように思いました。

それにしても、「時代」という括りは言い訳になるのだなあ、と思いました。次の波動がどのようなものなのか?という視座でコトにあたることの難しさを感じます。エリートすぎると、過去に引きずられるようにも思われます。だからと言って、野生で勝負というのもナイーブすぎるように思います。

話は変わりますが、この「迷走する帝国」の巻ほど、皇帝たちに同情の念を抱く巻はないかもしれません。軍団の兵士たちに推挙されたことで皇帝になりますが、引きずり降ろされるときはあっけないものです。推挙されなければ長生きできたのに。そして、名将として歴史に名前を留めることができたかもしれないのに。
posted by KAZZ Satoh at 09:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 関連モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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