2017年07月26日

まちづくり関連本、など 1380

A建築十字軍.JPG

「建築十字軍」
ル・コルビュジエ著、井田安弘訳、東海大学文化選書、1978

ずっと本棚に眠っていたのですが、ひょんなことから読んでしまいました。ページに折り目がついている箇所が幾つもありました。ということは、一度読んでいたのでしょう。しかし、ちっとも覚えていませんでした。読んだことも覚えていませんでした。

副題に「アカデミーの黄昏」とあります。1932年にエコール・デ・ボザールの教授であるウムデンストックの後援が行われたそうです。そこで、コルビュジエたちの建築に対して批判めいた内容が天かいされました。それを知ったコルビュジエが反駁を行って書かれたのが本書です。

面白いのは、ウムデンストックもコルビュジエも自らを「十字軍」と名乗ります。つまり敵がいて、失地回復を挑もうとする両者だということです。フランスでは「十字軍」は善いものとして捉えられているのでしょう。現在のことは分かりませんが、少なくとも当時は。

この本が秀逸なのは、解説鼎談が掲載されていることです。翻訳者と建築評論家とコルビュジエの弟子による鼎談は、アカデミズムへの反抗の解説がとても興味深いものになっていました。コルビュジエの弟子である前川国男が登場するのですから、当時の様子が見えてきます。コルビュジェの剣幕文章よりも、はるかに面白いと思いました。


posted by KAZZ Satoh at 14:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 関連モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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