2020年02月06日

まちづくり関連本、など 1672 日立東大ラボ

A Society 5.0.jpg

「Society 5.0」
日立東大ラボ著、日本経済浸潤出版社、2018

以前に、この執筆陣に加わる若き研究者から紹介してもらっていたのですが、ようやく読むことができました。SDGsという言葉が聞かれるようになってきていますが、それに呼応しているのだと思いますが、「Society 5.0」という基本理念が日本から発信されたのが2016とのことです。そして、基本理念の解説とこれからの課題などをまとめたものが、この本ということだと理解しました。

日立東大ラボとは、日立製作所と東京大学が一緒になって新しい研究体を創ったものということだそうです。産学連携という概念とは異なるそうです。自分の経験値のなかから理解すると、産官学という場合は一緒の組織ではなく、それぞれの組織からの出向部隊がそれぞれの権益を譲らないままに融合することなく進んでいくものかと。しかし、日立東大ラボは、そのような弊害を取り払った関係性の組織体なのでしょう。

表紙に巻かれた帯が、この思想の根幹を語っていると理解しました。帯はそういうものだから、改めて言うまでもないことですが、「サイバー空間とフィジカル空間の融合によるイノベーション」と書かれているのは、変革のゴールが「居住の価値」の向上にあるとのことです。ですから、日立東大ラボ長は都市計画が専門であられる出口先生なのだと理解しました。

都市計画は、現時点で相当にサイバー空間を扱っているのだろうと感じていました。三井不動産が手掛けている柏の葉のスマートシティを知ると、都市計画は物理的な空間だけを整えていればすむ世界ではないのだろうと思っていました。ですから、この本で語られることはこれからの都市計画に必要なのだと感じます。そして、都市計画の概念というか守備範囲を超えていく宣言をしたのだと受け止めました。

そうなると、都市計画分野とリニアに繋がり隣接する土木や建築の分野も、この日本初のSociety 5.0のことを知っておく必要があるのでしょう。行政や大学研究者はもちろんのこと、建築士会などの自覚団体や建設業界なども実務団体なども。そうやって、自分たちの守備範囲を少しずつ広げていく努力と、他分野への理解。共生への柔軟な態勢づくりなどをしていく必要があるのでしょう。平たく言うと「思考の柔軟体操」を今のうちから進めていかないと、取り残されてしまうような気がします。
posted by KAZZ Satoh at 16:40| Comment(0) | 関連モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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