2020年09月12日

まちづくり関連本、など 1752 塩野七生

ローマ亡き後の地中海世界2_R.jpg

「ローマ亡き後の地中海世界-2」
塩野七生著、新潮文庫、2014

思いのほか、早く読み終わりました。というか、続きを読み進めたくて、他の読むべき本を投げ打っていたところもあります。「ローマ亡き後」とは、「中世」と呼ばれる時期ですが、そのときの地中海がどうなっていたかが記述されています。第1巻の主人公は「シチリア」だと思いましたが、今回は「交易の感覚と救出団体」と思いました。海賊がビジネスとなり、救出の手立てが身代金による解決となっていたことが記されていますが、十字軍とは異なる団体の活動が後半に描かれています。救出修道会と救出騎士団とありますが、武力に頼らず交渉と身代金をもって拉致されたキリスト教徒を本国に帰す活動を500年にわたり行われたそうです。500年という時間が理解の域を越えますが、中世からルネッサンスにかけての地中海は、相当に過酷な状態にあったのだろうことが分かってきます。

ここまでの話には、まだオスマン・トルコが登場していません。トルコ以前のイスラムの国々のことなのだと思いますが、ヨーロッパ大陸の歴史を読み解くならばそれほど必要がないかもしれませんが、地中海の歴史を知るとなると、キリスト教のことばかりを見つめていては分からないことが多すぎるのだろうと思います。宗教間対立という軸だけでなく、地方性、宗派、民族、文化文明の差などなどが絡み合ってこんがらがっています。

第2巻の舞台はイタリア西側の地中海の話です。ですから、イタリアだけでなく南フランス。スペイン。そして、北アフリカ。こちらの中心はチェニスとなりますが、そこで十字軍とは異なる団体が地道な活動を知ると「外交」をどのようなタイムスパンで見つめていくのか、ということも大事なのだろうと思います。おそらく日本人には、500年にわたる救出という外交感覚を理解するのは易しくないのではないかと思いました。

第3巻に入る前に、小休止として別の本を読むことにします。このまま続けるとヒートアップしそうなので。
posted by KAZZ Satoh at 17:46| Comment(0) | 関連モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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