「4月13日、金曜日のこと」
五十嵐正人さんの著書「三人暮らし」を手がかりに、久しぶりにBAO/BABB. が開かれました。テーマは「『仕事』『職業』を持って生きるということを考える」というものでした。発表者は20代半ばの女性でした。
ぼくが思ったことは、とにかく目の前のことをやるしかないだろう。五十嵐さんが言うように実践するしかないどろう。ということです。でも、これはぼくが40代半ばだから感じることでしょう。
では、自分が20代半ばのときはどうだったか?
たぶん、「職業を持って生きる」という考えは、思いもつきませんでした。それは、学生の身分であったこと。それと共に、そんなこと考えるまでもない当たり前のことだと思っていたからです。
そして、できることなら、自分がやりたいと思うことができればいいなあ、と願うだけでした。だいたい、自分が「何者(例えば、建築家)」かになることなども思っていませんでしたし、何者(例えば、ミュージシャン)かになれるかどうかも考えていませんでした。
13日の金曜日の前日、ぼくは自分が設計したお店で、農業を営む夫妻に、「一応、設計を生業(なりわい)にしていることになっていますが、自分自身の人生設計計画がないまま今に至っています。行き当たりばったり的にやってきました」というようなことを言っていました。
ですから、ぼくは哲学的なこと、計画的なこと、構築的なことから最も遠いところにいるのだと思います。なんとか生きていられれば御の字。と、子どもの頃から思っているからかもしれません。
自営業の切実さと、恩恵の両方を見てきたからでしょう。こんなふうに思うのは。それ以上のことを望んでも、「自分に能力があるかどうか」というところに話が行き着いてしまいます。そして、その先には「霧の中」しか見えないのですよ。
一茶でも読んで、なんとかこの世を乗り切ろうと思っています。そう、芭蕉ではなく。


